かつてのロジスティクス企業とは異なり、現代ロジスティクス企業の中核人財としてのトラック・ドライバーは労働時間がかつてよりも減少する一方で、その報酬も減少しているのではないかと考えられ、人手不足や若手従業員不足などともあいまって、現代ロジスティクス企業の戦略的経営課題が質的に変化している。

その原因が現代ロジスティクス企業に広く普及していると考えられる「歩合給」を伴う報酬制度にあると考えると、株式会社カワキタエクスプレスにおける「スキル給」を伴う報酬制度は、現代ロジスティクス企業の戦略的経営課題の質的変化に対する取り組みの1つと考えられる。

これらのことは、労働時間は減少しているものの報酬も減少しており、人手不足や若手のトラック・ドライバー離れを抱える現代ロジスティクス企業の今後の報酬制度のあり方に対して新たな示唆を与えるものであり、「歩合給」を伴う報酬制度を採用していて、かつ労働時間は減少しているものの報酬も減少しており、人手不足や若手従業員不足などの戦略的経営課題の質的変化に直面している他の業界の企業の報酬制度に対する示唆にもなりうると考える。

論文タイトル

角田光弘「現代ロジスティクス企業の戦略的経営課題と組織マネジメント(1)~株式会社カワキタエクスプレスにおける中核人財としてのトラック・ドライバーの報酬制度に対する考察~」,拓殖大学経営経理研究所『拓殖大学経営経理研究』第112号(2018年 3月)、pp.235-256

メッセージ

株式会社ロジ勤怠システム様『運送ニュース』サイトへの学術論文掲載(転載)のお申し出に大変恐縮いたしますと共に、身に余る光栄なことと感謝いたしております。
今回の学術論文は、「一般社団法人ドライバーニューディールアソシエーション様・定例会・ディスカッション」への参加の過程で生まれました。
改めまして、一般社団法人ドライバーニューディールアソシエーションの関係の皆さま、株式会社カワキタエクスプレスの関係の皆さまにこの場をお借りして、厚く御礼申し上げます。
これからも、現代ロジスティクス企業の皆さま方の「勝手応援団」を目指して、精進して参ります。
今後ともご指導、ご鞭撻の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

記事の執筆者

角田 光弘(かくた みつひろ)
角田 光弘(かくた みつひろ)

1961年北海道旭川市生まれ
慶應義塾大学経済学部卒業(1985年 3月)
日本電気株式会社(1985年 4月~2000年 3月)
慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了(2002年 3月)、修士(経営学)
慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得満期退学(2008年 3月)
慶應義塾大学大学院商学研究科研究生(2008年 4月~2009年 3月)
拓殖大学商学部准教授・奉職(2009年 4月)、同・教授(2017年 4月)、現在に至る。
一般社団法人ドライバーニューディールアソシエーション・正会員(2017年 5月~2017年 4月)、同・名誉会員(2019年 5月)、現在に至る。
経営学・経営戦略論専攻